あらすじ
婚約者の一番は、いつだって幼馴染のメルンシアだ。
後回しにされるのも、二番手に甘んじるのも『これは政略結婚だもの』『メルンシアは体が弱いから仕方ないのよ』……と、フローラは自分を納得させてきた。
だけど──彼女は思い出した。
(ここは小説の世界。私は儀式に捧げられる生贄……!)
婚約者の【大切】は、メルンシアだけ。
自分の行く末が生贄だと知り、フローラは目が覚めた。
(やってらんないわよ……!!)
愛のために振り回されるのも。
【私】を良いように消費されるのも。
フローラは決めた。
【良い子】の私はもうおしまい。穏便に儀式の生贄役を降り(婚約解消し)て、穏やかで平凡な幸せを手に入れよう。彼女は手始めに、自分のスキルで一儲けすることにした。
(いいでしょう、愛を取るというのならどうぞご勝手に)
フローラは、自分の意思で人生を掴み取る決心をした。