あらすじ
就活14連敗。眠れない夜の唯一の救いは、深夜2時のコンビニで買う150円のハーゲンダッツだった。そこで毎晩すれ違う、黒コートの無愛想な男。目も合わせない、話しかけてもこない。なのに気になっていた——彼の綺麗な指と、イヤホンから漏れる私と同じラジオ番組の音が。ある夜、いつものラジオから信じられない投稿が流れてきた。『好きな人がいます。毎晩同じコンビニで会う彼女が選ぶアイスのフレーバー、毎回気になってました』——それ、私のことじゃない!? 投稿者名は『眠れない夜のコーヒー』。私がずっとファンだった、詩的な文章を書く常連投稿者。まさか、あの無口な彼が? 見向きもされてないと思ってた。でも本当は、ずっと見ててくれた? 気づけば私も便箋を手に取っていた。深夜ラジオを介して始まる、不器用な二人の距離の縮め方。声も名前も知らないまま、葉書だけで想いを伝え合う、もどかしくて愛おしい恋の物語。