あらすじ

『在宅』 朝四時、 関節が先に目を覚ます。 壁に掴まって、 トイレまで行く。 たった数歩なのに、 昔より遠い。 冷蔵庫の灯りだけが、 台所に浮いている。 ガスは止められた。 危ないから、と。 電気ケトルのお湯が鳴る。 誰にも会わない朝。 電車だけが走っていく。 ヘルパーの置いた煮物を、 ひとりで温める。 生きるとは、 食べることではなく、 今日は転ばない、 と決めることに変わった。 それでも私は、 この六畳で朝を待つ。 まだ、 ここが私の家だから。

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小説を読もう2026/05/21
  • 現在の作品要介護3、独居老人の在宅生活