あらすじ

伯爵令嬢リディアは、家の名札、招待状、契約書、贈り物の宛名を整えるだけの地味な娘として扱われてきた。 だが彼女には、前世で郵便局の宛先不明係だった記憶と、「本当に届くべき相手」が見える不思議な力がある。 ある日、父と王太子から命じられたのは、妹ミリアへの“名前の譲渡”。 「王太子妃になるのは、リディア・ベルフォードという名だ。お前自身ではない」 名前を、婚約を、母の遺産まで奪われる。 けれどリディアは泣き崩れず、王立名簿院で静かに転送届を書いた。 「では、私宛てのものは、すべて私へ転送してください」 その瞬間、妹が身につけていた指輪も、父が隠していた母の遺産も、王家が利用しようとしていた幸運も、すべて本来の宛先へ戻り始める。 家を出たリディアを拾ったのは、名簿に存在しない郵便馬車の青年カイ。 彼もまた、ある国から名前を消された“宛先不明”の亡命王子だった。 これは、名前を奪われた令嬢が、自分宛ての幸せを取り戻しながら、誰にも届かなかった王子の未来まで届け直す物語。

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小説を読もう2026/05/21
  • 現在の作品妹に名前を譲れと言われたので、私宛ての幸運はすべて転送しました ~名札係の地味令嬢は、宛先不明の亡命王子に拾われる~