あらすじ
外見的にも内面的にも、ロボットと人間の境界が曖昧になった遠未来。衰退の一途を辿る人類に対し、社会的な繁栄を続けるロボット。法律上は平等に生活を約束されている機械達は、しかし未だ人間からの強い圧力や不当な差別を受けていた。
ロボットは、既に文化的・社会的・存在的にも、人類の上位互換的な存在となっていた。
ただ一つ、創造性と想像力の欠如を除いては。
高校三年生の少女・紀香は、幼少の時の事故が原因で体の殆どを機械で代替している。そんな彼女は、一歳年上のロボット・木場に心を惹かれ始めていた。
そんな彼女に片思いする同級生、空。彼を支える親友の大輝。紀香が唯一心から気を許せる友達、栄子。
パーソナリティや自分が信じるものの全て、そして人間としてのアイデンティティが揺さぶられる時代に、遂に一つの事実が判明し、地球に徐々にパニックが広がって行く。そんな中、主にロボットを対象とした月への移住計画抽選への参加資格獲得を通知するメールが……
ロボットが新人類となるのか。人類史の大きな転換期となるその激動の時代の一瞬を、あくまで一般人である少年少女達の目線から、鮮やかに描く。