あらすじ
『良好な人間関係』
矢野伸弥《やの しんや》にとって、それは“けっして手に入らないもの”だった。
幼少期から、父親には顧みられず、母親からは疎まれた。
自分をそんなふうに扱う両親から逃れるために実家を出たが、職場で人間関係のトラブルを起こし、仕事も住む場所も失ってしまう。
梅雨の真っ只中。
緑に囲まれた公園墓地に迷い込んだ伸弥は、そこで働く松本想汰《まつもと そうた》に拾われる。素直で明るい想汰は、職場の皆に好かれていて眩しかった。
頑なに閉ざした心が解ける過程を、見守っていただけますように。