あらすじ
コスプレイヤー・鷹乃つめは、イベント帰りの事故で死んだ。
アンチによる爆破テロだと思い込み、転がってきたレモンを掴んで階段から落ちたのだ。
死後、女神から告げられる。
――魂が汚れすぎている、と。
大量の誹謗中傷、嘲笑、執着。 他人の悪意が“煤”のように魂へまとわりつき、このままでは輪廻転生できないらしい。
魂を浄化するため、鷹乃つめは異世界へ送られる。
しかし転移直後、エルフ耳のコスプレを本物と勘違いされ王族扱い。 豪華歓迎を受ける途中、耳が外れた瞬間に“詐欺師の人間”として牢獄行き。
命からがら逃げ出した後も、
水を運べない。 料理もできない。 火も起こせない。
荷物持ちだった夫もいない世界で、 鷹乃つめは初めて、自分がどれだけ誰かに支えられていたかを知る。
だが彼女には、一つだけ異常な力があった。
《観測変換:マイナス》
他人から向けられた悪意を魔力へ変える能力。
特に、 嫌悪、嘲笑、炎上――。
つまり彼女は、 “嫌われるほど強くなる”。
因習に支配された異世界で、 魔女と呼ばれ、 英雄と祭り上げられ、 そしてまた叩かれながら。
少女はやがて、 世界中から憎まれる“最大の悪役”になっていく。
これは、 最後まで理解されなかった魔女の物語。