あらすじ
恋をすると、不思議なことが起きる町、月待町。
告白の手紙は白紙に戻り、片思いの髪には星が咲き、失恋した人は晴れた日にも雨に濡れる。
日向こよみには、昔からひとつ困ったことがあった。
誰かを好きになりそうになると、その人の“大事な言葉”だけが聞こえなくなるのだ。
ある日、聞こえなかった言葉の謎を追って、こよみは丘の上の時計塔へ向かう。
そこで出会ったのは、少し意地悪で、少し不器用な時計塔の魔法使い、時守蒼夜。
彼は恋に迷う人々を導きながら、自分自身の大切な記憶だけを失っていた。
四時十二分で止まった時計塔。
月白色の古い手帳。
半分の月の日に交わした、幼い約束。
そして、こよみにだけ聞こえない、蒼夜の“大事な言葉”。
忘れていた約束がよみがえるとき、止まっていた初恋の時間が動き出す。
少し不思議で、少し切ない、少女マンガみたいな恋物語。