あらすじ
「エレニア、お前との婚約を破棄し、国外追放を命じる!」
身に覚えのない罪を着せられ、華やかな夜会の席で婚約破棄を言い渡された公爵令嬢エレニア。
彼女は、大地を活性化させ高純度の魔力結晶を精製する、古代の失われた奇跡「精霊の祝福」の持ち主だった。
しかし、その功績はすべて自称聖女のマリアと愚鈍なレナード王子に奪われ、エレニアは泥の国境へと放り出されてしまう。
行き倒れ、絶望する彼女を救ったのは、隣国オルティス帝国の冷徹王太子アルフレートだった。
生まれ持った魔力過多により、誰にも理解されない激痛と孤独を抱えていた彼は、エレニアの清らかな力に触れた瞬間、すべての痛みを癒やされる。
「お前を我が国に迎えたことは、生涯で最大の幸運だった。二度とお前をあの国には返さない」
命の恩人として最高位の賓客として迎えられ、アルフレートから狂おしいほどの溺愛を受けるエレニア。
一方で、エレニアという真の至宝を失ったベルン王国では、魔力炉が停止し、結界が崩壊。偽聖女のマリアは結晶を作り出せず、国は急速に滅びへの道を辿り始める。
そして迎えた、帝国主催の大舞踏会。
星空のように輝くドレスをまとい、圧倒的な奇跡の力を見せつけるエレニアの前に、後悔してすがりつくレナードとマリアだったが、もはや全てが手遅れだった。
これは、誰からも愛されなかった令嬢が、至高の愛に出会い、世界で一番幸せになるまでの物語。
【登場人物紹介】
◇エレニア・フォン・アールスト
本作の主人公。 元アールスト公爵令嬢。
婚約者だったレナード王子から身に覚えのない罪を擦り付けられ、華やかな夜会の席で婚約破棄と国外追放を言い渡される。
実は、大地を活性化させ、高純度の魔力結晶を精製する古代の失われた才能「精霊の祝福」をその身に宿している。
これまですべての功績を婚約者に奪われ、自己肯定感を失っていたが、隣国の王太子に救われることで、その真の価値を開花させていく。
◇アルフレート・ヴァン・オルティス
隣国であるオルティス帝国の王太子。
周囲からは冷徹王太子と恐れられているが、その実、生まれ持った膨大な魔力過多による身体の激痛と、誰にも理解されない孤独を抱えていた。
国境の森で瀕死のエレニアを救い、彼女の清らかな心と、自分の痛みを完全に消し去る奇跡の力に触れ、彼女を狂おしいほどに深く溺愛するようになる。
圧倒的な権力を駆使し、エレニアを傷つけた者たちへ完璧な復讐を執行する。
◇レナード・フォン・ベルン
ベルン王国の第一王子で、エレニアの元婚約者。
プライドが高く、おだてに弱い愚鈍な性格。
可憐さを装うマリアの口車に簡単に乗せられ、国を陰で支えていたエレニアの価値を知らずに婚約破棄を突きつける。
エレニアを失ったことで、自国がどれほど悲惨な状況に陥るかを全く予見できていない。
◇マリア
ベルン王国に突如として現れた、自称「聖女」の令嬢。
か弱く可憐な容姿の裏に、底知れない強欲さと狡猾さを隠し持っている。
レナード王子を言葉巧みにたぶらかし、エレニアの功績を自分のものとして横取りしていた。
エレニアを追い出すことに成功するが、それが自らの破滅の引き金となる。