あらすじ
公爵令嬢エルザは、妹リリーが社交界で浮かないよう、ずっと後ろから言葉を拾い続けてきた。だが第二王子フィリップは、そんな彼女を「妹を抑圧する冷たい姉」だと誤解する。
「もっと自由でいい」と王子に庇われ、リリーは少しずつ姉の制止なしに社交界へ出るようになる。最初は些細な違和感だった。けれど、誰も怒らないまま、小さな失敗は静かに積み重なっていく。
やがて外交使節を招いた晩餐会で、フィリップは“彼女を守る”ために、決定的な一線を踏み越えてしまう。
これは、誰も悪人ではなかったはずなのに、静かに社交界から見放されていく二人の話。