あらすじ

箱根の山中にひっそりと佇む廃校、北條小学校。 そこはかつて寺の土地に建てられ、校庭のスダジイの巨木が子どもたちを静かに見守っていた。 しかし、校舎の建て替えで根を傷つけられ、少子化による閉校を経て、その守護は次第に弱まっていく。 やがて山から流れ着いた穢れが校舎に巣食い、子どもたちの「終わってほしくない」という未練と結びついて、異形の怪異――禍津ものを生み出した。 悪霊はスダジイの和魂を奪い、土地神は荒魂のみとなって暴走する。 依頼を受けたのは、箱根の神社に仕える若き権禰宜、榊原恒一。 それは、かつて彼自身が学んだ母校だった。 懐かしい校歌。 校庭のスダジイ。 椎の実を拾ったあの日々。 思い出と恐怖が交錯する夜の校舎で、恒一は過去と向き合い、土地の守りを取り戻すため、最後の祓いに挑む。 これは、学校の終わりを受け入れられなかった想いたちを鎮める、 恐ろしくも美しい鎮魂の物語。

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カクヨム2026/05/20
  • 現在の作品北條小学校