あらすじ
「動かねえなら、作ればいい」
名門伯爵家に生まれながら、生まれつき右腕の魔力回路が歪んだ「壊れ物」として追放された少年・アレン。
流れ着いた蒸気と煤煙の街「アイゼン」で、彼は鉄仮面の天才技師クロムと出会う。
魔法ではなく、論理と技術で動く「魔導機械」。
人付き合いが苦手なアレンは、その冷徹な世界に初めての居場所を見つける。
だが十三歳の冬、街を襲った暴走事故から人々を守るため、アレンは自らの呪われた右腕を酷使し、完全に機能を失ってしまう。
絶望する彼にクロムが差し出したのは、人間の脳を焼き切る未完成兵器――『魔導義手(マギ・マニューバ)』だった。
常人では耐えられないその鋼鉄の腕を制御できるのは、“壊れた右腕”を持つアレンだけ。
これは、五体満足な天才たちに敗れた少年が、鋼鉄の右腕と泥臭い技術で世界の理(システム)を変えていく、一生涯の物語。
「破壊」ではなく、「制御」を。
煙と油の街から始まる、のちに「星紡ぎ」と呼ばれる男の大河ファンタジー。