あらすじ
過労死した社畜・柏原礼が転生したのは、自分がプレイしたRPG『聖剣伝説エデン』の最終ボス——魔王ヴァルザードだった。ゲームの記憶と、魔王本人の記憶を同時に持つ礼は、やがて衝撃の真実を知る。この魔王は、かつて人間だった。
世界の崩壊を一人で防ぐため、自ら進んで怪物になった男だった。
そして、二百年の孤独の果てに——たった一人、勇者アリアだけを、静かに想い続けていた。攻略まで残り十年。
ゲームが描かなかった「本当の物語」を、礼は今、魔王として生き直す。倒されることが世界を救う最善手だと知りながら。
ただ一人に、真実を伝えたいと願いながら。——詰み、とはなにかを、礼はまだ知らない。