あらすじ
郊外の住宅街の端にある、ペット行動相談所「けもの係」。
元動物園飼育員の鹿野蒼は、犬猫だけでなく、鳥や野生動物の行動まで読み解く、少しぶっきらぼうな女性。そこへ、市役所生活環境課の朝倉実央が、ある住民トラブルを持ち込む。
「大型犬が花壇を荒らしている」
「夜中に吠えてうるさい」
「危ない犬をどうにかしてほしい」
問題犬扱いされていたのは、保護犬のムギ。
しかし蒼は、ムギの吠え方と足跡を見て言う。
「犬のせいにしないでください」
犬が吠えるのには、犬の理由がある。
猫が通るのには、猫の道がある。
鳥が騒ぐのには、鳥の時間がある。
動物は嘘をつかない。
嘘をつくのは、たいてい人間だ。
元動物園飼育員と、動物が苦手な市役所職員。
住宅街と河川敷で起きる小さな事件を、生き物たちの痕跡から解き明かす、動物知識×日常ミステリー。