あらすじ
白き王都アルヴェリア。
その中心にそびえる白塔は、王都を守る魔術師たちの象徴だった。
白塔の下で学び、いつか王都を支える魔術師になること。
それは、魔術師を夢見る子供たちにとって最高の憧れだった。
霧深い村で育った少年、ユリス・フォルク もまた、王立魔術学院を目指す一人だった。
だが、ユリスの魔法には奇妙な欠陥がある。
術式は崩れる。
制御もできない。
理論も説明できない。
それなのに、なぜか結果だけは成功してしまう。
火を灯せば燃えすぎる。
誰かを助ければ、別の何かが壊れる。
成功しているはずなのに、ユリスはいつもこう思っていた。
――また、間違えた。
自分の力を知るため、ユリスは王立魔術学院へ入学する。
そこで出会ったのは、理論と結界魔法に優れた少女、セリア・ノルフェイン。
彼女はユリスの魔法をただの暴発ではないと見抜き、その正体を探り始める。
失敗できない落ちこぼれの少年と、結果を出せない理論の少女。
二人が白き王都で学ぶうち、完璧に見えた都市に、少しずつ異変が現れ始める。
これは、結果だけ成功してしまう少年が、
本当の意味で自分の魔法を手に入れるまでの物語。