あらすじ

聖都アステルの聖教会総本部で暮らす修道女見習い、ユナ・リベル。 ユナは幼い頃から、自分の名にどこか実感を持てずにいた。 夜ごと夢に見るのは、遠ざかっていく誰かの泣き声。 目覚めても、その声だけが胸の奥に残り続けていた。 そんなある日、聖都を守る結界に、水面のような波紋が現れる。 そこに立っていたのは、顔のない少女だった。 「どうして、あなたには名があるの」 境界の異変をきっかけに、ユナは聖女シャルロッテと出会う。 シャルロッテはユナの名を呼び、揺らぐ彼女をこちら側へ引き戻す。 けれど、顔のない少女の出現は、聖教会が長く隠してきた古い儀式と、ユナ自身の出生へ繋がっていた。 悪魔と記録されたものは、本当に悪魔なのか。 名を持たなかった者は、何者として扱われるべきなのか。 名を持つ者と、名を持たなかった者。 神と呼ばれたものと、悪魔と記録されたもの。 その境界で、ユナは初めて、呼ばれなかった誰かの名を探し始める。 聖女は私の名を呼ぶ。 ならば私は、誰の名を呼ぶのだろう。

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小説を読もう2026/05/19
  • 現在の作品聖女は私の名を呼ぶ ――あなたに名を呼ばれるための物語