あらすじ

「貴様には心がない。氷の人形のような顔で、夜会でも一切笑わぬ」 婚約者からの断罪を、ノエルは静かに受け入れた。彼女は人の願いが色として視える侯爵令嬢。元婚約者の背に三年間滲み続けた赤を、彼女ははじめから知っていた。 退場の際、人垣の中にひとりだけ、無色の人物がいた。エリオ・レヴァリエ公爵。人の願いを叶えるたびに命を削る呪いに縛られ、十年、誰の眼にも映らずに生きてきた人。 ふたりは互いを「視た」唯一の人間だった。けれど、ヴェルディエ家の都合で、ノエルは別の家に嫁ぐことが決まる。引き留めれば自分の命が削れる。エリオは、何も願わない。 別れの夕暮れ、ノエルは生まれて初めて、自分のために願いを口にする。 「あなたが、いつか、初めてご自分のためにお願いになる日が来ることを――」 ざまぁあり。すれ違いと再会。本編完結・1話完結の短編です。

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小説を読もう2026/05/19
  • 現在の作品『お前のような感情のない令嬢を妻にした覚えはない』──婚約破棄された私は、願いを叶えるたび命を削る公爵様に、最後の願いを贈りに参ります