あらすじ
ダンジョンが日常となった現代。
探索者たちは魔石や素材を求め、時に配信者として人気を集めながら、危険な迷宮へと潜っていた。
南雲司朗は、国家から特別に契約を受ける救助専門の探索者。
通称――「回収屋」
彼の仕事は、魔物を倒して名を上げることではない。
ダンジョン事故、配信中の遭難、変異種との遭遇。
そうした死地に取り残された探索者を、生きて外へ連れ戻すことだった。
ある日、南雲は港区ダンジョンで発生した救助案件を受ける。
救助対象は、配信中に変異種と遭遇した人気女性探索者・花園ミズキ。
彼女は他の探索者を逃がすため、自分の帰還札を譲り、ただ一人ダンジョンに取り残されていた。
南雲はいつものように現場へ向かい、いつものように救助を終える。
だがその一部始終は、配信を通じて多くの視聴者に目撃されていた。
そして、本人の意思とは関係なく、「回収屋」南雲司朗の名はネットに広がっていく。
これは、最強の救助探索者が、死地に残された命を拾い上げていく物語。