あらすじ
「このヒロイン、俺のプロットなら救えてたんだよ……おいプロデューサー、見てろ。クソゲーの歴史を書き換えてやる」
幸せなギャルゲーになる予定だった『エターナル・ヴィーナス』シリーズ。
有名声優と神絵師を起用し、数多のコラボを予定して、覇権確実とも言われたそのゲームは──メインライターの悪意とデスマーチにより、『どの選択肢を選んでもメインヒロインが精神崩壊して自滅する』という、伝説のクソゲーとして発売された。
メインライターの失踪によって、スケープゴートとして責任を負わされたサブライターの俺は、「ハピエン信者の地雷ライター」「人の心がない」とネットで叩かれながら、不慮の死でこの世を去った。
目が覚めるとそこはゲームの中。
なんと俺は、イベントCGの端で見切れている『佐藤』というモブに転生していた。
目の前には、悪意あるシナリオによって、登場シーンから、クラスメイトたちの嫌がらせを受けるメインヒロイン・姫咲透華の姿。
「ふざけるな。俺が書きたかったのは、こんな胸糞悪い話じゃない」
俺は知っている。この世界の「本当の姿」を。
そして何より、俺が担当した「モブキャラ・日常パート」だけは、悪意に汚染されず、俺の書いた通りの「優しさ」で動くことを。
これは、現実で無能と笑われた「ご都合主義ライター」が、「愛したモブたち」と「おまけヒロイン(担当キャラ)」、「没ルート」、「サブヒロイン」さえも味方につけ、バッドエンドをハッピーエンドに書きかえてしまう、クリエイターとしての意地と救済の物語──