あらすじ
誠実・謙虚・名誉——本来は人を強くするはずの“美徳”が、
いつからか人々を縛り、沈黙させ、行動を奪い始めていた。
辺境で育った少年カイは、幼い頃に憧れた“寡黙な英雄像”を胸に刻み、
その美徳に自らを縛られたまま王立魔導課程へ進む。
しかし、はじめて出会った少女エリルとの短い会話を境に、
カイは“言葉より先に心が触れてしまう”奇妙な感覚に囚われていく。
カイは卒業後、盤面の戦略戦で勝利を続け、
“美徳を封じられた人々”をゲームを通して解放していく。
一方エリルは、精神接続の後遺症を抱える者たちを癒す
で看護師として働いていた。
沈黙に縛られた少年と、沈黙でしか繋がれなかった少女。
二人はやがて、世界の境界を守るために再び出会う。
——これは、
「話せなかった二人」ではなく、
「言葉より先に繋がってしまった二人」の物語。