あらすじ
地上が雲海に沈み、人々が空に浮かぶ島々で暮らす世界。
三十五歳の整備士ロウエン・ハルトは、最新型星舟の時代についていけず、工房から契約終了を告げられる。
退職金代わりに渡されたのは、誰も欲しがらないボロ星舟。
登録番号は死に、星核も反応せず、正規ポートにも入れない、ただの廃船だった。
けれどロウエンが星核に触れた時、その船は彼にだけ声を聞かせた。
「……解体、しないで」
「……本船は、廃船ではありません」
ロウエンは、その声を見捨てられなかった。
雨漏りを直し、コンロに火を入れ、魔力回路をつなぎ直す。
ボロ星舟は少しずつ目を覚まし、やがてロウエンを「アーキテクト」と呼ぶようになる。
これは、居場所を失った廃船係のおじさんが、迷子の星舟ノアと一緒に、空飛ぶ家を作りながら未踏島を巡っていく探索クラフトファンタジー。