あらすじ

王は、すべての地図から海を消すよう命じた。 命令は静かに実行される。地図から青が削られ、教科書から海の章が抜かれ、歌や壁画から波の名残が消されていく。だが、消されたものは完全には消えなかった。紙の端の冷え、壁に残る凹凸、子どもたちの青い線、帳簿の空欄。記録から消えたものは、人々の指先や沈黙の中に残り続ける。 やがて王もまた、名を失った音を聞く。 それを呼ばないまま。

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小説を読もう2026/05/19
  • 現在の作品すべての地図から、海を消せ