あらすじ
『瀬戸内レモンタルタルベーコンてりたま』 あらすじ
東京で映像制作の仕事をしていた朝倉湊は、忙しさの中で心をすり減らし、数年ぶりに故郷の瀬戸内の島へ戻ってくる。
久しぶりの島は、昔と変わらないようで、少しずつ変わり始めていた。
フェリーは減便し、港の店は閉まり、若者たちは島を離れていく。
そんな中、湊は港近くのカフェ『nagi』で、高校時代に想い合っていた同級生・レモナと再会する。
穏やかな時間の中で、止まっていたはずの恋は少しずつ動き出していく。
しかし、東京から再び映像の仕事の誘いが届く。
夢を追えば、島から遠ざかる。 島に残れば、夢を諦めることになるかもしれない。
“好き”だけでは未来を決められない現実に、二人は少しずつ向き合っていく。
湊は東京と島を行き来しながら、変わっていく故郷をカメラに収め始める。
港。 レモン畑。 夏祭り。 閉まりゆく売店。 フェリーを待つ人たち。 そして、『nagi』で笑うレモナの姿。
ずっとあると思っていた景色は、何もしなければ静かに消えていく。
だからこそ、残したい。
その想いはやがて、小さな上映会となって島の人々へ届いていく。
これは、 夢を追うことと、 誰かと生きることの間で揺れながら、
“帰ってきたい場所”を探していく、 ひとつの恋と故郷の物語。