あらすじ
父が死ぬらしい。
母から届いたLINEは、
たったそれだけだった。
数年ぶりに帰った実家で、
主人公・浩介は父のスマホを充電する。
そこで見つけたのは、
“家族LINEを十年間ミュートしていた”という事実。
無口で、
何を考えているか分からなかった父。
仕事ばかりで、
家族に興味がないと思っていた父。
けれど、
スマホの中には、
送信されなかったメッセージが大量に残されていた。
『誕生日おめでとう』
『ちゃんと飯食ってるか』
『また今度、焼肉行くか』
――全部、送れなかった言葉。
父が死ぬまでの残り一年。
止まっていた家族の時間が、
少しずつ動き出す。