あらすじ
人には、生まれつき“向いている場所”がある――。
剣士、魔法使い、治癒師。
人々が「適性」によって役割を与えられる世界で、
少年リュークは他人の才能を見抜く“診断士”として生きていた。
彼の言葉に救われ、自分の居場所を見つけていく人々。
だが、その一方でリューク自身は悩み続けていた。
「僕には、何ができるんだろう」
戦う力はない。
魔法も使えない。
誰かを直接守ることもできない。
他人の適所は見えるのに、
自分の適所だけは分からない――。
これは、
“誰かを支える力”に価値を見いだせなかった少年が、
仲間との出会いを通して、自分の居場所を見つけていく物語。
登場人物
リューク
他人の適性を見抜く“診断士”の少年。
冷静な観察眼を持ち、多くの冒険者たちを導いてきた。
しかし本人は、自分には戦う力も特別な能力もないと思い込んでおり、強い劣等感を抱えている。
「向いている場所」を探し続ける、本作の主人公。
カレン
戦士を目指す少女。
力不足を理由に周囲から見放され、自分には価値がないと思い込んでいる。
だが実際は、周囲の変化にいち早く気づく優れた観察力を持っていた。
リュークとの出会いによって、自分の可能性を知っていく。
バルド
豪快な性格の冒険者。
細かいことは苦手だが、人を見る目は意外と鋭い。
自分を過小評価し続けるリュークを気にかけており、ときには茶化しながらも背中を押す存在。
魔獣
街を襲う巨大な魔物。
ただの敵ではなく、
“力がある者だけに価値がある”という、この世界の歪みを象徴する存在でもある。