あらすじ

土砂崩れで山奥の中学校に閉じ込められた、教師二人と生徒十一人。 停電した校舎で、給食室だけが明るく、温かい給食が並んでいた。 黒い献立表にはこう書かれている。 「一日一食、必ず食べること。食べなかった者は、翌朝、欠席扱いとする」 翌朝、ひとりが消えた。 だが誰も、その生徒を覚えていない。 出席簿の空白だけが、昨日まで誰かがいたことを告げていた。 主な登場人物 間宮灯真(まみや・とうま) 27歳。臨時教師。担当は社会。 冷静に見えるが、内面ではかなり傷つきやすい。過去にこの学校と関係があるらしいが、本人の記憶は曖昧。出席簿、献立表、校舎の古い掲示物など、細かい違和感を拾う観察型主人公。 白瀬真白(しらせ・ましろ) 中学三年生。成績優秀で、クラスの空気を読むのがうまい女子。 最初に間宮の異変察知に協力する。静かな優等生だが、実は誰よりも「忘れられること」を恐れている。 芦原海都(あしはら・かいと) 中学三年生。明るい中心人物。 みんなを励ますムードメーカーだが、恐怖が高まると自分の安全を優先する現実的な面が出る。 葛葉莉央(くずは・りお) 中学三年生。皮肉屋の女子。 給食室のルールに早い段階で疑問を持ち、間宮に協力する。だが彼女自身にも隠している記憶がある。 生野周(いくの・しゅう) 中学三年生。無口な男子。 給食を最初に拒否する。彼の行動が、物語の最初の犠牲につながる。 野宮彩葉(のみや・いろは) 中学二年生。泣き虫で、人に依存しがちな女子。 消えた人間の痕跡に敏感で、誰も覚えていない名前を夢で聞くようになる。 高瀬静一(たかせ・せいいち) 45歳。学年主任。 責任感はあるが、秩序維持を優先するタイプ。生徒を守るために、ルールに従うべきだと主張する。 落合静(おちあい・しずか) 31歳。養護教諭。 優しく穏やかだが、給食を食べた後の生徒の変化を医療的に観察する。間宮の味方になる。

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小説を読もう2026/05/18
  • 現在の作品13人と黒い給食室――食べた者から、昨日の自分を忘れていく。残された献立表には、明日の欠席者の名前がある