あらすじ
「どうか、ハッカーの正体を突き止めてください――」
完全匿名のメンタルケア・アプリ『Catharsis(カタルシス)』のサーバーが不正アクセスを受け、ユーザーの極秘データが漏洩した。
依頼に訪れたのは、アプリの管理人であり社会福祉士の結城凛。彼女は、漏洩の絶望から命を絶ったユーザーを想い、悲痛な涙を流す。
デジタル遺品解析士・御影朔(みかげさく)は、ハッカーからの身代金要求を端緒に、ブロックチェーン上の資金洗浄ルートとAWSのアクセスログの追跡を開始する。
しかし、暗号化されたデータの海から浮かび上がったのは、単なるサイバー犯罪の枠に収まらない、あまりにも異様で完璧な「システムの痕跡」だった。
なぜ、ハッカーは金銭的価値のない匿名データを狙ったのか?
なぜ、彼女の語るインフラ知識はそれほどまでに淀みないのか?
そして、過去の事件の裏で暗躍していた巨悪『Q』と、このアプリの奇妙な接点とは。
被害者は誰で、加害者は誰なのか。
人間の「善意」と「救済への祈り」は、いかにして狂気へと反転し、悪用されるのか。
完璧にコーティングされた偽装と美談を、御影の圧倒的な論理とファクトが容赦なく解体していく!
「データは嘘をつかない。嘘をつくのは、いつだって人間だ」
シリーズ最大の転換点にして、息もつかせぬ頭脳戦が展開する第4話。
すべての点と線が繋がり、御影朔が“絶対零度の怒り”を顕にする衝撃のラストに、あなたはきっと戦慄する。