あらすじ
「俺の平穏な老後計画(スローライフ)の邪魔をするな。さっさと殲滅して定時で帰るぞ」
人類と魔物が鎬を削る最前線の要塞都市。
この地獄のような戦場で、常に無表情で冷徹に敵を処理する凄腕の戦闘錬金術師・レオン。
周囲から一目置かれる彼が、最前線で命を懸けて戦う理由はただ一つ――「安全なド田舎に広大な土地を買い、一生遊んで暮らせるだけの『スローライフ資金』を最速で稼ぐため」だった。
目標金額まであと少しと迫ったある日、レオンは戦場で一人の女騎士・アリアの窮地を救う。
不屈の精神を持つアリアだが、自身の高すぎる身体能力のせいで市販の武器をすぐに壊してしまうという致命的な欠陥を抱えていた。
彼女は、戦況に合わせて即席で地形を造り替え、罠を張り、武器を修繕するレオンの神業的な「戦闘錬金術」に目をつけ、工房に押しかけてくる。
「私の専属サポート術師になってくれ! 報酬は相場の3倍、弾薬や触媒の経費は全額負担する!」
「……契約成立だ。そこに座れ」
スローライフ資金のラストスパートとして、超好条件の契約を丸呑みしたレオン。
しかし、正義感が強く無茶ばかりするアリアのせいで、彼の日常は激しい死闘と予期せぬ出費(と胃痛)の連続になっていく。
「また剣を粉砕しやがって……! 弁償代はきっちり給料から引いておくからな!」
「す、すまない! だが、貴殿の錬成した剣ならもっと全力で振れる気がするのだ!」
これは、徹底した合理主義で平穏を望む無愛想な錬金術師と、真っ直ぐで不器用な女騎士が、最前線を無双しながら共に「最高のスローライフ」へと至るまでのバディ戦記。