あらすじ
「俺の仕事は、勇者が散らかした『ゴミ』を片付けることだ」
勇者試験に落ち続けること十余年。29歳になったケンジは、異世界の魔物や呪物を処理する「清掃員」として、社会の底辺で泥臭く生きていた。
現場で培ったのは、華やかな剣技ではなく、魔物を効率よくバラす「解体技術」と、呪いを無害化する「中和知識」。そんなある日、国立異世界資源研究所(NIIR)で未曾有の魔法災害が発生する。
逃げ遅れたかつての恋人・凛を救うため、ケンジは防護服一つで呪いの奔流へ飛び込んだ。
そこで彼が手にしたのは、世界を滅ぼす「魔神」の力――。
だが、ケンジは諦めない。
「……それでも俺は、あの日俺を助けてくれた勇者のようになりたいんだ」
圧倒的な魔神の出力を、清掃員の緻密な制御技術で「隠蔽」し、29歳の新人勇者として再スタートを切るケンジ。
正体を知り、偽装工作に奔走する苦労人のバディ・マナト。
ケンジの異変に気づきながらも、科学の力で彼を支える元カノの凛。
これは、夢を捨てきれなかった男が、最強の力とプロの掃除技術を武器に、世界を「浄化」していく物語。