あらすじ
《残響》──触れた物体の過去72時間の音を聴くだけのスキル。
鑑定士カイル・ノクターンは、Bランクパーティ〈鉄盾の矛〉から"役立たず"と追放された。
報酬を削られ、仲間の嘲笑を背に受けたカイルがギルドの掲示板に貼った依頼は、たった一枚。
「音だけでダンジョンを攻略する。戦闘は一切行わない」
借金まみれの剣士レナ。慎重すぎる元商人ドルク。声を持たない獣人ミラ。
ワケありのDランク三人を率い、カイルは"聴く"だけで罠を暴き、巡回を読み切り、最速記録を塗り替えていく。
やがてダンジョンの深層に"音のない階層"が現れ、カイルは己のスキルの核心と向き合うことになる。
――生存率100%。
それが、耳だけで戦場を支配する鑑定士の流儀。