あらすじ
山奥で父ガレンと二人、魔物を狩って暮らしていた少年レクス。
父はかつて王国で英雄と呼ばれた男だった。
ある日、山で親子二人が住んでいる近辺には、いるはずのない黒い魔物の痕跡を追い、ガレンは街へ向かったまま帰ってこない。父を探すため、初めて山を下りたレクスは、人間の街で魔物に襲われた少女を救う。
だが返ってきたのは、感謝ではなかった。
「化け物!!」
狼の耳。山育ちの異常な身体能力。英雄の子という血筋。
人としてではなく危険な力として見られたレクスは、父が王都へ連れて行かれたことを知る。
父を追いたい。だが今のまま王都へ行けば、自分も奪われる。
「五年待て。王都に奪われたくないなら、ここにいる理由を作れ」
名前ではなく血で見られた少年が、自分の名前を取り戻す物語。