あらすじ
「君は退屈なんだよ、莉央」——華やかな舞踏会の場で、五年間尽くしてきた婚約者・氷室蒼真から公開処刑のような婚約破棄を言い渡された柊木莉央。従順で、おとなしくて、言われたことには何でも頷く「籠の中の鳥」。そう嘲笑された瞬間、莉央の心の中で何かが弾けた。——ああ、私はずっとこの瞬間を待っていたのかもしれない。涙は出なかった。代わりに浮かんだのは、穏やかな微笑み。幼い頃に憧れた、野原を自由に駆ける仔馬のように。色褪せたお守りに刺繍された不格好な仔馬と、それをくれた幼馴染の記憶を胸に、莉央は煌びやかな鳥籠を後にする。令嬢としての仮面を脱ぎ捨て、本当の自分を取り戻していく莉央。しかし、彼女の変化を目の当たりにした元婚約者は——「戻ってこい」と手を伸ばしてきて!? もう遅い。私はもう、貴方の檻には戻らない。これは、籠の鳥が風になるまでの物語。婚約破棄から始まる、爽快シンデレラストーリー!