あらすじ
西暦2207年。
東京の水没によって国家機能の大半は西日本へ移り、日本最大の都市となった岡山は、企業・行政・宗教・暴力組織が複雑に支配権を争う巨大都市へと変貌していた。
十七歳の高校生・滓舟奉治(おりふねほうじ)は、ある夜、自らの手で母親を殺害する。原因は、新興宗教が流通させた違法記憶媒体――義憶によって母が精神を破壊されたことだった。
家族も未来も失った奉治は決意する。
「この街を支配する」と。
裏社会へ足を踏み入れた奉治は、公安、企業、ギャング、宗教団体が水面下で追い求めるバイオコンソールを集めるべく奔走する。
知事の娘でありながら岡山の崩壊を望む少女、枝葉。滓舟と同じく力への渇望に魅入られた相棒、吾童日踏。
三人はバイオコンソールを巡る数奇な運命に巻き込まれていく。
岡山から始まる世界の終焉と再生を描く、サイバーパンク伝奇群像劇。