あらすじ

高校2年生の神江タイガは、登校中に激しい腹痛に見舞われ、近くにあった公園の公衆トイレに駆け込んだ。 激闘の末、全てを出し尽くしたタイガはトイレを出ようとするが、ある恐ろしいことに気がついてしまう。 紙が、ない––––。 代用品を模索しようにも、鞄は外のベンチに放り投げてしまった。個室の中には枯葉が少々落ちているだけで使えそうなものはない。 まさに一貫の終わり……いや一貫の終しりである。 しかしそんな絶望の最中、どこからともなく重たい囁き声が聞こえてきた。 「汝、ソノ深キ絶望ヲ滅スル代ワリニ、我ト契約ヲ結ブカ……」 怪しげにも程がある言葉を発しているが、タイガは人が来てくれた喜びと安堵ですぐに返事をしてしまう。 「どうでもいいから紙をくれ」 そうタイガが願うと、目の前が一瞬暗闇に包まれ、またすぐに戻った。 何度声をかけても、もうあの声の主が返事をしてくれることはなかった。再び絶望し、顔を伏せたタイガ。 しかしその時、一瞬白い何かが視界の隅をヒラヒラと動いているのが見えた。慌てて視線を移すと、そこにはなんとトイレットペーパーがあった。 先程までくたびれた芯が付いているだけだったペーパーホルダーに、その白い紙はしっかりと巻き付いていた。 無我夢中で紙を使い、無事にトイレから脱出することの出来たタイガ。 あの紙は一体……元々あそこにあったのだろうか。それとも……。 どこか納得がいかなかったが、タイガは特に気にかけることもなく学校へと急いだ。 この時、人類の存亡を賭けた戦いに、巻き込まれていたとも知らずに––––。

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エブリスタ
エブリスタ2021/09/21
  • 現在の作品トイレットペーパーの代償がファンタジー過ぎる