あらすじ
かつて王家は血を守るために血を重ねた。
濃くなりすぎた血は王家そのものを蝕み、今では直系同士の婚姻こそ禁じられているものの、王族同士の婚姻はなお政治の道具として残り続けている。
やろうと思えばできる。
だが、今はやらない。
その曖昧さが権力闘争に利用される宮廷で、王統に極めて近い血を引く第二王女・禧盈は、生まれながらにして政治そのものだった。
牽制と信頼の均衡の上に成り立っていた関係は、王太子・晟衡の急死によって崩れ始める。
血統、継承、婚姻、そして噂。
敵でもなく味方でもないまま、王朝という盤上に置かれた者たちの思惑が交錯する。
架空中華風王朝を舞台にした断片劇。