あらすじ
九年間連れ添った妻の不倫が発覚し、離婚。その後一人暮らしを続けていた三十二歳のサラリーマン・鈴木拓也は、ある木曜日の深夜、喘息の発作により誰にも看取られることなく息を引き取った。
目を覚ますと、そこは殺風景な会議室。向かいには天界人事部を名乗るくたびれたスーツのおじさんが座っていた。
査定の結果、猫の世話による徳ポイントが異常に高かった拓也は、来世ボーナスの対象に。しかし「地球はあなたに合っていなかった」という理由で、剣と魔法が存在する異世界への転生が決定する。
ボーナスとして授かったのは、会った者が皆、勝手に好意と敬意を抱く「天性のカリスマ」。現世では過大評価と実力のギャップに苦しみ転職を五回繰り返してきた拓也だったが、今度は違う——自覚と時間がある。
料理上手で気配り屋、しかしサボり癖もある等身大の男が、異世界で初めて「本当に必要とされる」場所を見つけていく、等身大の逆転譚。