あらすじ
どこまでも続くような青の季節。四つ並んで自転車を立ち漕ぎした、あの夏休み。
高校二年のサトシとユウは、固い絆で結ばれた親友同士だった。何者でもなかったけれど、ただ一緒にいるだけで無敵になれた、眩しすぎる青春の日々。
しかし、昼下がりの小雨が混じるような、じめつく風の季節――運命の交差点で、その青は唐突に、そしてあまりにも残酷に引き裂かれる。
サトシの目の前で起きた、ユウの悲劇的な交通事故。
「また会えるよね」って、声にならない声。
あの日から、他の仲間たちは少しずつ前を向き、大人の階段を登っていく。けれど、サトシだけはあの夏の交差点に取り残されたまま、ユウの面影を引きずって孤独に生きることを選ぶ。
きみを愛しているからこそ、置いていかれたことが憎い。喉の奥につかえ続ける、きみを呪う言葉。
生涯をかけて親友の幽霊を背負い続けた男が、人生の最期にたどり着いた、永遠の「すみか」とは――。
⚠️ 読者の皆様へ⚠️
本作は、作者が深く感銘を受け、大好きな楽曲である【キタニタツヤさんの『青のすみか』】の歌詞の世界観に沿って、その美しいフレーズを大切に使わせていただきながら執筆した二次創作(インスパイア)小説です。
楽曲の持つ切なさと疾走感、そして喪失の痛みをストーリーと共に感じていただければ幸いです。