あらすじ
二百字の傑作を書いた。
祖父の死、雨の日の記憶、少年時代の喪失。
無駄な説明を削り、余韻だけを残したその小説は、文学賞なら評価されるはずだった。
しかし、小説投稿サイト『小説家にだろう』での結果は、PVゼロ、評価ゼロ、ブックマークゼロ。
納得できない主人公は、だろう累計一位を獲得した文芸部の先輩に意見を求める。
だが返ってきたのは、容赦ないダメ出しの嵐だった。
「タイトルで死んでる」
「余白で読者を試すな」
「文学賞の選考委員は読む仕事をしている。だろう読者は読まない自由を持っている」
「いい小説だ。だからこそ、読まれる形にしろ」
純文学志望の主人公が毎回新作を書き、だろうサイトを知り尽くした先輩にボコボコに添削される、創作論コメディ。
文学を捨てるのではない。
文学まで、読者を連れていくのだ。