あらすじ

婚約者に仕事の手柄を奪われ、都合よく利用され続けていた橘柚葉。 企画書も、デザイン案も、いつの間にか彼の成果になっていた。 結婚相手だからと我慢していた柚葉だったが、ある夜、婚約者が別の女性と食事をしているところを目撃してしまう。 問い詰めた柚葉に返ってきたのは、謝罪ではなく「可愛げがない」という言葉と、婚約破棄の宣告だった。 そんな時、祖母が倒れたという知らせが届く。 婚約者に婚約破棄を突きつけられ職場にも家にも居場所を失った柚葉は、 追放されるように瀬戸内の島へ向かう。 島で出会ったのは、青い海と柑橘の香り。 そして、軽トラックを乗り回し、飴玉を転がしながら人と人を繋いでいく島育ちの女性・潮見凪沙だった。 道の駅で売れ残っていた、なつみ。 誰にも見られないまま眠っていた、祖母の夢。 島の人たちにとっては当たり前すぎて、言葉になっていない魅力。 「良いものなのに、届いていない」 柚葉は、仕事で培った広報とデザインの力で、 島に眠る価値を少しずつ言葉にしていく。 もう、誰かに自分の価値を決めさせない。 これは、婚約者に価値を奪われ続けた女性が、 瀬戸内の島で人と出会い、味と香りと言葉を繋ぎながら、 自分の価値を自分の言葉で取り戻していく物語。

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小説を読もう2026/06/08
  • 現在の作品橘柚葉は瀬戸内の島で自分のラベルを貼りなおす