あらすじ
「漫画のさ。修行編てさ。なんであんなさ。省略されんだろうな」
「腹筋しながら伝えたかったのがそれかよ」
近藤の三角に折られた脚を両腕で抱えるように押さえつけながら僕はため息をついた。
「まあ修行編って地味だからな」
「でもさ、スポーツってほとんど修行編じゃんか。かわいそうじゃね?」
「かわいそうってなんだよ」
「スポーツが地味って言われてるみたいでさ」
ラン、とキャプテンが声を上げた。
ハーフコートをぐるりと回るように走りながら、反対側のハーフコートでシュート練習を行なっているチームを見る。
僕たちとは違う色のユニフォームを着た彼らが今日の対戦相手だ。
「どうだ、強そうか?」
「うまいと思う、普通に」
「楽しみだなそりゃ」