あらすじ
公爵令嬢アルタイは、辺境伯ベガ侯爵と政略結婚をすることになった。
けれど、それは貴族の体面を守るためだけの結婚。
互いに深入りせず、仲の良い夫婦を演じるだけの、いわゆる白い結婚だった。
「貴族の結婚なんて、こんなものですわ」
そう割り切っていたアルタイだったが、戦争へ向かうことになったベガから、突然離縁を申し出られる。
「生きて帰れるとは思えない。あとは自由にしてくれ」
しかしアルタイは、それを受け入れなかった。
「離婚は、戦争が終わり、貴方が帰ってくるまで待ちます。ここで別れたら、私が悪者ですもの」
そうして始まった、離婚待ちの仮面夫婦生活。
だが、戦地から届く不器用な手紙。
帰らない夫を支える日々。
そして、傷だらけで王都へ戻ってきたベガを看病するうちに、アルタイの心は少しずつ変わっていく。
早く良くなってもらわないと、離婚できません。
そう言いながら、なぜか甲斐甲斐しく世話を焼くアルタイ。
一方ベガもまた、彼女を自由にしたいと思いながら、手放したくない気持ちに気づいていく。
これは、白い結婚から始まった仮面夫婦が、離婚寸前から本当の夫婦になるまでの、不器用で甘い政略結婚ラブストーリー。