あらすじ
魔王との決戦の末、現代日本へと飛ばされてしまった異世界最強の魔術師、レオ。
魔力を使い果たし、激しい雨の中で行き倒れていた彼を救ったのは、お人好しな現代の少女・七瀬ミオだった。
ミオの部屋で目を覚ましたレオは、彼女を『鑑定』して絶句する。
魔力はゼロ、体力は最弱の魔物スライム以下。
自分の世界ならまともに生きることすらできない弱者であるにもかかわらず、ミオは自分の身を削りながら居候のレオを世話し、他人のために無理をして笑っていた。
「嫌なら断ればいい。なぜ無理をする」
「私が断ったらみんな迷惑かかっちゃうでしょ」
他人のために限界まで頑張ってしまうミオの危うい生き方に、かつて「英雄」としての期待を背負っていた。自分自身の過去を重ねるレオ。
我がままで不器用なレオと、お節介なミオ。言葉が通じるようになるにつれ、二人は奇妙な同居生活に馴染んでいく。
しかし、そんな静かな日常を切り裂くように、ミオが向かった駅前で突如として謎の爆発事件が発生する。
レオの胸の古傷が激しく脈打つ――それは、世界を滅ぼそうとしていた『魔王の残滓』の気配だった。
自分を救ってくれた少女を魔王の軍団から守ることを誓う。
これは、最強ゆえに「本当の強さ」を知らなかった男が、世界一優しい少女との出会いと過酷な運命を経て、真の強さを見いだしていく物語。