あらすじ
砂漠化した世界の端で、白のアルブと黒のマブロという双子は、村人から「屑守」と笑われながら暮らしていた。
二人の仕事は、砂漠に埋もれた虫殻、枯れ根、井戸石、風鳴り骨など、誰も価値を認めないガラクタを拾うこと。
だが、双子を育てたばーちゃんは、いつも言っていた。
「魔法は使うもんじゃ。真法は拾うもんじゃ」
この世界で貴族たちが誇る魔法は、奇跡の力ではなかった。
それは世界の未来を前借りし、土地から川を奪い、森を枯らし、砂漠を広げる禁術だった。
一方、アルブとマブロが拾っていたものは、ただの屑ではない。
失われた川の記憶。
焼けた森の役目。
風が運んでいた声。
土が受け止めていた命。
白は、水と土を拾う。
黒は、火と風を拾う。
これは、屑守と笑われた双子が、拾ったガラクタから世界の失われた役目をつなげ返し、魔法文明の嘘に立ち向かっていく物語。