あらすじ

「また唐揚げか」——夫のたった一言で、妻・美由紀の堪忍袋が静かに爆発した。 翌朝の弁当箱を開けると、白いご飯の上に海苔で作られた真っ黒な「✕」。これが桐島家の"弁当戦争"の始まりだった。 しかし夫・達也は✕を「抜群(ばつぐん)に美味い!」と読み、得意満面で「抜群でした」という付箋を貼って帰ってくる。 怒っているのに笑えてくる。腹立たしいのに、なぜかゴミ箱に捨てられない。 結婚十七年。すれ違いながらも同じ屋根の下にいる夫婦。 弁当箱に込められるのは、やがて怒りだけでなく、心配と、後悔と、小さな愛情になっていく——。 嫌がらせが愛情に変わるとき、十七年かかって気づく「ありがとう」がある。 ふつうの家族の、どこにでもある日常を丁寧に書いた、笑えて泣ける夫婦再生の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/07
  • 現在の作品旦那の弁当に愛をコメて ~海苔の「✕」から始まった、十七年目の夫婦やり直し~「また唐揚げか」のひと言が、静かな戦争の火蓋を切った。