あらすじ

大崎蓮が通う映像専門学校には、絶対的な権力者・高輪レオンがいた。 地味ながらも才能を持つ蓮はレオンの目を付けられ、日々、陰湿な嫌がらせで精神を削られていく。 しかしある日を境に、その嫌がらせは嘘のようにピタリと止んだ。 「よかったね、お兄ちゃん」 いつも通り健気に、甘く微笑む義妹の彼方。 「よかったじゃん、蓮」 少しよそよそしくも、変わらぬ距離にいてくれる幼馴染のいろは。 やっと、平穏な日常が戻ってきた。蓮は自分の幸運を心から信じていた。 ――誰も、教えてくれるはずがなかった。 レオンの嫌がらせが止まった理由を。 それが、幼馴染のいろはが蓮を守るためにレオンへ身体を捧げた「取引」の結果だということも。 その秘密に付け込まれ、清純だった義妹の彼方までもが、レオンの歪んだ『欲の毒』に侵されていったことも。 「お兄ちゃんのため」 最初は二人とも、蓮を守るための鎧としてその言葉を唱えていた。 けれど、レオンの狡猾な優しさと強引な愛欲は、少しずつ二人の心を蝕み、言い訳へと変えていく。 嫌悪はいつしか依存へと変貌し、二人は蓮の知らないところで、レオンに呼ばれる瞬間に安堵するようになっていく。 そして、梅雨の気配が近づく頃。 彼方といろはの手には、同時に【陽性】の検査薬が握られていた。 何も知らずに「今日のご飯は何にしようか」と微笑む蓮。 その背後で、戻れない泥濘の奥深くへと沈んでいく二人のヒロイン。 「私たちが黙っていれば、お兄ちゃんは平和なままだから」 守られている側だと気づかない主人公と、彼を守るという名目で天敵の玩具へと堕ちきった二人の少女の、あまりにも美しく醜い、崩壊の記録。

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カクヨム
カクヨム2026/06/07
  • 現在の作品俺の知らないところで、甘すぎる義妹と初恋の幼馴染が天敵の玩具になっていた 〜「お兄ちゃんを守るため」の嘘はやがて言い訳になり、二人は同時に彼の血を宿す〜