あらすじ
京都に暮らす高校二年生、清水宗子。
名門女子バレーボール部のエースとして全国制覇を目指し、毎日練習に打ち込んでいる。料理やお菓子作りが好きで、休日は寺社仏閣を散歩したり、母と旅行に出かけたりする、ごく普通の女子高生だ。
しかし宗子には一つ悩みがあった。
将来の夢が見つからないのだ。
周囲の友人たちが進路や目標を語り始める中、自分だけが何をしたいのか分からない。進学するなら京都の大学かな、とぼんやり考えているものの、その先の未来は見えないままだった。
そんな宗子の前にいるのが、生徒会長の九条玲司。
国内有数の財閥・九条グループの御曹司であり、成績優秀、容姿端麗、誰もが憧れる「学校の王子様」。だが彼はなぜか宗子にだけ特別な関心を向けてくる。
飲み物を差し入れたり、試合を見に来たり、困った時には必ず手を差し伸べたり。
周囲の誰もがその想いに気付いているのに、当の宗子だけは、
「会長って親切な人やなぁ」
と勘違いしたまま。
一方、全国優勝候補と呼ばれる女子バレーボール部も大きな挑戦の時を迎えていた。
歴代最強世代と称される仲間たち。
筋肉マッチョでお姉系の名将・大河内監督。
全国の強豪校との激闘。
青春のすべてを懸けた戦いが始まる。
そして、宗子の心にはもう一つ消えない疑問があった。
幼い頃に突然姿を消した父は、今どこにいるのか。
北海道にいるという噂だけを残して失踪した父。
競馬場で肩車をしてくれた日の記憶。
旅先で見つかる小さな手掛かり。
やがて宗子は、自分のルーツと家族の秘密に向き合うことになる。
京都の四季が彩る古都を舞台に、
恋愛、友情、家族、そして全国制覇への挑戦が交差する。
これは、まだ夢の名前を知らない少女が、
大切な人たちとの出会いを通じて、自分だけの未来を見つけていく青春恋愛物語。