あらすじ
母の死をきっかけに、遺伝子レベルでがんを予測する研究に人生を捧げてきた氷室凛。
しかし恩師の渡米、そして父の死が重なる深い失意の中、共同研究者だった恋人と結婚したことで、すべてが崩れ始めた。
研究を奪われ、家に縛られ、何もかも失う。
そんな凛の前に現れたのが、新進気鋭の企業家・蓮。
やがて夫の不正と不倫が暴かれ、凛はすべてから解き放たれる。
蓮の会社のロゴには「R.I.N」の文字が刻まれていた――
それは8年前、学会で一度だけ言葉を交わした凛の名前。
8年間、ただ一人を想い続けた男と、すべてを失った女の、静かで深い逆転の物語。