あらすじ

物心ついた頃から、久世蓮司の頭の中には二つの声があった。 白は策を読む。 黒は敵を斬る。 白は、嘘、矛盾、視線、地形、人数、退路を冷静に読み解く。 黒は、恐怖を切り離し、危機に反応し、身体を戦闘へ移す。 現代では、その声は病として扱われた。 周囲からは奇妙な男、危うい男、狂人と見られ、蓮司自身も、自分はどこか壊れているのだと思っていた。 だがある時、蓮司は戦国の世へ飛ばされる。 そこは、毛利に滅ぼされた尼子家の旧臣たちが、なお再興を願って抗う乱世。 山中鹿介をはじめとする者たちは、敗北と裏切りの中で、それでも滅びた家を興そうとしていた。 逃げ場のない評定。 仕組まれた裏切り。 迫る毛利の調略。 忠義だけでは勝てない戦場。 現代では忌まれた白と黒の声が、戦国では勝ち筋を示す。 狂人か。 軍師か。 それとも、乱世が求めた異才か。 白き策で敵の嘘を暴き、黒き刃で死地を斬り開く。 これは、壊れた男が尼子再興軍に拾われ、山中鹿介と共に、滅びの道筋そのものを斬り替える物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/07
  • 現在の作品『尼子再興録~狂人と呼ばれた男、白き策と黒き刃で尼子を興す~』