あらすじ
1600年、徳川家康は「鎖国」を選ばなかった。
国内にあぶれた武力とエネルギーはすべて外海へと向かい、ボルネオの天領「多良加(タラカン)」の油田、そしてオーストラリア東半分「豊秋津島」の開拓へと注がれる。
それから340年。
各大名家は「西国重工」「佐賀精密機械」「防長化学」といった巨大な重工業財閥へと脱皮。世界最大の「四六センチ三連装砲」と三十ノットの快速を誇る大和型四隻、そしてカタパルトを備えた装甲空母「大鳳」を建造するまでに成長していた。
しかし世界は、ロンドンのシティ(イングランド銀行)が仕掛けるポンド決済の網「実体のない帳簿」によって不当に搾取される歪んだ構造にあった。
1941年10月。パース条約の不渡り手形を盾に、大英帝国は本国艦隊の半数を引き抜いた「Z部隊」をマレー沖へ派遣。多良加の油田、そして豊秋津島の全重工業資産を差し押さえんと牙を剥く。
太平の世をひたすら工業力の向上に努めた日本の一撃は大英帝国の鉾を粉砕し、欧州でのナチス・ドイツによるロンドン陥落(アシカ作戦成功)というドミノ倒しを引き起こす。
そしてハワイで金縛りとなったアメリカを余所に、ユーラシアを二分する「鉄と血の新秩序」の幕が上がる!