あらすじ
十年前から王太子アルベルトの婚約者だった公爵令嬢セレナは、王太子の誕生を祝う夜会で、国王に婚約解消を願い出る。
理由は、アルベルトが王にふさわしくないと見定めたから。
国民を守る王になるよう、セレナは何度も導いていた。
しかしアルベルトは、国民など力で従わせればよいと言い放ち、社交界の花と呼ばれる公爵令嬢ミレイユこそ王妃にふさわしいと笑う。
ならば、もう私の加護を捧げる理由はございません。
セレナが国のための祈りを止めた瞬間、王冠は砕け、王都を守る結界が薄れていく。
実はこの国を守っていたのは、王家ではなく、セレナの祈りだった。
自ら国の加護を手放した王子は、ようやく自分が何を失ったのかを知る。